ツマとムスメとウツボク

いきるってたいへん。でも、すばらしい。

「ひとつひとつ、かぞえてみよう」とボク

あんまりネガティブなことばかり書きたくないが、

ここ数週間、すこぶる体調が悪い。

 

食事、トイレ、入浴さえも億劫だ。

なんか動物みたいな臭いがする。

一応、動物だけど。

 

布団はもはや身体の一部。

もう間もなく一体化するのではないか。

 

ツマとムスメたちに対する「申し訳ない気持ち」は、

空気を入れ続けられた風船のように膨れ上がり、

今にも破裂しそうである。

 

そんな自分を「世界一不幸なヤツ」と思い始めている、

「不幸なヤツ」になり始めている。

 

こんな葛藤を10年以上繰り返しているが、一向に慣れない。

毎回、もれなくしんどい。

 

なぜしんどいか。

 

・自分の思い通りに身体と心が動かない

・家族に負担をかけている

・外に出れない

・働けない

 

ざっと、こんな理由だろう。

片手で数えられる数なのに、すごい「負」の力がある。

 

自分が「恵まれている」こともたくさんあるはずなのに、

この数個の「しんどい」に、それらは封印される。

 

「しんどい」しか考えられなくなり、

「しんどい」が心を支配する。

 

でも、そんなの悔しい。

悔しいのだ。

 

「しんどい」にボクの「心の舵取り」をさせたくない。

 

だから、今日、この瞬間だけでも「しんどい」から舵を奪い返して、

読んでくれているみなさんも巻き込んで、「恵まれている」を

ひとつひとつかぞえてみたい。

 

・愛すべきツマがいてくれる

・元気でかわいいムスメがいてくれる

・癒しのコムスメがいてくれる

・生きている

・五体満足である

・自分の力で歩ける

・自分の力で走れる

・目が見える

・耳が聞こえる

・においがわかる

・味がわかる

・眠ることが出来る

・食事が出来る

・寒さをしのぐ住まいがある

・トイレがある

・お風呂がある

・着る洋服がある

・一体化しそうな布団がある

・ツマが元気でいてくれている

・ムスメが元気でいてくれている

・コムスメが元気でいてくれている

・両親が元気でいてくれている

・家族がいつも一緒にいる

・こうして文章を書く力が残されている

・それを発信するパソコンとネットがある

・還りを待ってくれている友人・大切な人たちがいてくれる

・この苦しみに意味があることを知っている

・つらい人の気持ちがほんの少しわかる

 

さあ、「しんどい」よ。

ざっと数えただけでも28の「恵まれていること」が出たぞ。

 

そっちは4、こっちは28。

おまえさんの7倍だ。

 

文章の都合上、読んでくれているみなさんの手前、それは控えるが、

本気出せば、あと倍は絞り出せるぞ。

 

「しんどい」よ、おまえの力は確かに強い。

ボクは適わないよ。

 

でも、おまえの力がどれだけ強大でも、

ボクから、この「28の恵み」を奪うことは出来ない。

 

いつもやられっぱなしだけど、

時々、こうしてボクは思い出すから。

 

感謝してもしきれないほどに、

自分がどれだけ恵まれているかを。

 

しかし、書きながら思ったが、

皮肉にも、おまえさんの存在がなければ、

 

「自分がどれだけ恵まれているか」

を、あらためて数え上げることはしなかっただろう。

 

だから、「『しんどい』がいてくれること」も、

「恵まれているリスト」に入れてやっても、いいぞ。

 

まあ、なんていいうか。

結局はその、

これからもよろしく、「しんどい」。

 

ボクが、「あたりまえ」に感謝できるように、

ボクが、「たいせつなもの」を見失わないように、

力をかしてほしい。

 

でも、「手加減」も覚えてね。

たのむぜよ。

 

今日も、「ウツボク」に来てくれてありがとうございます。

 

あきらめないぞう、まだまだ。

 

小さな幸せをひとつひとつ数える

小さな幸せをひとつひとつ数える

  • 作者:末盛千枝子
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2018/08/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)